原水禁2022世界大会に参加しました

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公開日 2022年08月15日

更新日 2022年08月15日

 8月4日から6日にかけ、原水爆禁止2022年世界大会が広島にて開催されました。

今回はオンライン配信を併用して3年ぶりの現地開催となり、東京反核医師の会からは矢野正明代表世話人と片倉和彦代表世話人、事務局2人が現地参加しました。

開会総会冒頭では、大会実行委員会の野口邦和共同代表がウクライナ危機に触れ、プーチン大統領の「核使用の脅し」行為を厳しく非難し、核抑止論の危険性を指摘しました。

続いて広島の被爆者で日本被団協代表委員の箕牧智之氏が日本の核兵器禁止条約不参加を批判し、「人類が永劫に生きていくために核をなくさなくてはならない」と強く訴えました。

また、今年6月に開催された核兵器禁止条約第1回締約国会議で議長を務めたオーストリア外務省のクメント大使が会議の成功を報告し、条約履行の具体的方法や未批准の国へのアプローチなど踏み込んだ議論が行われたことを紹介しました。

 

 

続けて開催された国際会議では、ウクライナ平和主義運動事務局長のユーリイ・シェリアゼンコ氏とロシア出身で現在はフィンランドで活動をしている映画監督のオレグ・ボドロフ氏がそれぞれ発言し、各国の状況等を報告。両国とも戦争に反対する市民の弾圧が行われている現状を伝え、いかなる戦争も市民の利益にならないとして核廃絶を訴えました。5日目は、前日に引き続き国際会議が開催され、ICANオーストラリアのメンバーであり、医師のティルマン・ラフ氏がオーストラリアの核軍縮への取り組みを紹介し、日本と同じく「核の傘」の下にありながら市民の声の後押しによって締約国会議に参加し、独自に核軍縮の道を歩んでいる状況を解説しました。

国際会議の後は、テーマ別集会が開催され、東京反核医師の会からは被爆者の体験談を聞く集会やウクライナ危機から戦争を考える集会、原爆遺構めぐりなどにそれぞれ参加しました。

 

広島デー集会  

 

6日の閉会総会では、国連や政府代表、広島市長のメッセージが紹介されたほか、海外代表や平和運動に取り組む高校生グループらが発言しました。

ICAN事務局長のベアトリス・フィン氏は現在の緊迫した情勢は核保有国が義務を果たさずに核軍拡を続けてきた結果だと批判し、締約国会議にアメリカの同盟国やNATO加盟国であるオーストラリア、ドイツ、ノルウェーなどが参加したことを歓迎すると述べました。日本の不参加を批判すると同時に、「次は参加できるし、私たちは参加させることができる」と粘り強い市民運動の継続を訴えました。

最後に、「広島宣言」として核兵器禁止条約の進展と核廃絶に背を向ける日本政府と核保有国に禁止条約参加を求める文書の提案を行い、採択され、閉会しました。

 

取材を受ける矢野代表世話人

 

平和記念公園を見学中に、東京反核医師の会がCNNポルトガルのインタビューを受けました。「核兵器が今後使われる可能性はないと思うか」「岸田総理大臣の核廃絶への姿勢について評価するか」等の鋭い質問に矢野代表世話人が 回答しました。

CNNポルトガルのサイトにインタビューの模様が動画付きで紹介されていますので、ぜひご覧ください。