ビキニ被ばく船員訴訟支援/マンスリーサポーター募集のご紹介

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公開日 2023年01月10日

 ビキニ被ばく船員訴訟を支援する会により、現在行われている①船員保険の適用を求める裁判 (東京地裁)、②損失補償を求める裁判 (高知地裁)の2つの訴訟のマンスリーサポーター(継続寄付)の募集が行われていますので、ご紹介します。

1,000円/月~5,000円/月までの4つのコースがありますので、ぜひご協力の程をお願いします。

詳細はこちらの公式ウェブサイトをご確認ください(外部サイト)。

 

<募集HPから>

 「ビキニ事件」で被ばくした船員の救済を!

 

 1954年3月1日、米国がビキニ環礁で実施した水爆実験により、日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が被ばくし、無線長の久保山愛吉さんが亡くなりました。

 

 当時、米国は旧ソ連との核開発競争で有利に立つために水爆実験を継続するために、被害を小さく報告し、そして、1955年1月、日米両政府はわずか200万ドル(7億2000万円)の「見舞金」で政治決着し、米国への損害賠償請求権を完全放棄しました。

 見舞金のほとんどは漁業損失に充てられ、第五福竜丸乗組員への「見舞金」もわずかでしかありませんでした。

 

 ところが、ビキニ環礁周辺でのマグロ漁は第五福竜丸だけでなく、のべ1000隻もの漁船と船員が被ばくしていたのです。漁船員たちは、身体への被ばくは知らされることもなく、継続的な健康調査も行われないまま放置されていたのです。

 

 1985年に高知県で始まった高校生の調査で、元船員から「白い灰が降った」という証言、ガンや白血病などで仲間が若くして亡くなった事、またガンなどの闘病生活をしている証言が次々と明らかになりました。この調査をもとに当時の資料の開示を求めましたが、政府は「被ばく船の資料は無い」として隠し続けました。

 2014年「ビキニ事件」から60年後の年、隠しきれなくなった政府は、ビキニ被ばく船員の資料の開示に追い込まれました。

 60年間、被ばくの事実を隠され、放置された漁船員と遺族は「国に捨てられてきた」と怒り、2018年7月、高知県の元船員と遺族ら29人が「国が被ばくの実態を隠し続けたため、必要な治療を受けられなかった」と、計約4,200万円を求める国家賠償請求訴訟を起こしました。しかし、高知地裁、高松高裁とも、「20年の除斥期間を過ぎていること」「国が隠し続けたとは言えない」ことを理由に訴えを棄却する不当判決を言い渡したのです。

 

 一方、この訴訟によって初めて第五福竜丸以外の漁船員の被ばくを認めた上で、「漁船員の救済の必要性については改めて検討されるべきと考える」と元船員らの救済の必要性について言及し、立法府・行政府に対応を求めました。

 裁判所が、水爆実験から68年経った今も「ビキニ事件」は終わっていないことを認めたのです。
 

 2020年3月、原告は国賠訴訟から行政訴訟へと切り替え、被ばく船員の救済を求めて東京地裁・高知地裁に提訴し、二つの裁判を続けています。

 裁判費用は1,000万円近くを見込み、2022年9月1日~11月30日の期間に、クラウドファンディングで500万円以上を募り、全国の心ある皆さんから、549万5千円の支援金が寄せられ、原告団と弁護団には大きな励ましとなっています。

 一審の裁判費用1000万円にはまだ300万円ほど不足状態にあります。ビキニ被ばく船員訴訟の被告は、日本政府とけんぽ協会です。厳しいたたかいとなり、二審(高裁)へ、最高裁へと進むことを予測しています。

 

 ビキニ被ばく船員訴訟のたたかいは、高知県の被ばく船員だけでなく、1万人以上ともいわれる全国の被ばく船員を救済する道を開くとともに、福島原発事故によるヒバクシャ、世界の核実験ヒバクシャの救済の道につながると確信しています。そして日本政府に核兵器禁止条約の批准を求め、「核のない世界」を願い、新たなヒバクシャをつくらない「ノーモアヒバクシャ」の運動でもあります。

 裁判は負けるわけにはいきません。裁判を継続してたたかえるよう全国からの継続支援を必要としています。

 

 被ばく船員訴訟プロジェクトは、READYFORを通じてこの間ご支援いただいた全国の皆様、そしてREADYFORユーザーの皆様とのつながりを大切に、裁判を最後まで支えていただける「継続寄付」支援のマンスリーサポーターの募集をお願いすることにしました

 

 原告19名(元船員8名・遺族11名)・弁護団24名(高知12名・東京12名)による二つの裁判闘争にあたたかいご支援をよろしくお願いします。