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公開日 2024年01月12日
当会は1月12日、以下の声明を駐日イスラエル大使館、駐日パレスチナ常駐総代表部、内閣総理大臣宛てに送付しました。
イスラエル、ハマスの即時停戦を求める
2023年10月7日、パレスチナの武装組織ハマスがイスラエルへの攻撃を行い、民間人を中心に約1200人が死亡した。この事件をきっかけに、イスラエルによるガザ地区への攻撃が始まり、11月24日にはイスラエル・ハマス間で一時休戦が成立したものの、12月1日には戦闘が再開され、2024年1月12日現在も紛争が続いている。
ハマス側は10月8日時点で、100人を超えるイスラエル人を人質に取ったと主張している。一方、イスラエルはハマスを殲滅するまで攻撃を続けるとしているが、戦闘員と民間人を区別することは不可能であり、現実に行われているのは無差別な殺戮である。2024年1月9日時点でガザ地区での死者数は2万3千人を超えているが、その多くは民間人であり、多数の子どもが命を奪われている。
また、イスラエルはガザ地区の住民に対して「避難」を呼びかけているが、ガザ地区への輸送ルートの封鎖により食料、水等の供給は断たれ、さらに住宅や学校、難民キャンプや病院までもが攻撃対象となっており、安全な避難場所など存在しない。ガザ地区の住民は深刻な生存の危機に陥っており、医療従事者やジャーナリストも犠牲となっている。いずれも国際人道法違反であり、決して許されない。
しかし、グテーレス国連事務局長も指摘するとおり、事態は「何もない状況で急に起こったわけではない」。1948年のイスラエル建国以来、多くのパレスチナ人は住居を奪われ、イスラエルによる入植を受けてきた。ガザ地区では長年にわたり人や物の移動の自由が制限され、住民は抑圧と暴力にさらされてきた。こうした歴史を無視することはできない。
東京反核医師の会は生命と健康を守る医療者の組織として、イスラエル・ハマスの即時停戦、人質の解放を求めると同時に、ガザ地区の封鎖を解除し速やかに支援が行き届くようにすること、そして2012年11月29日の国連決議に則り、パレスチナの人々の自決権を認め、イスラエルとパレスチナが平和に共存する体制を構築することを希求する。
また、日本政府に対して、憲法9条の精神に基づき、上記の内容の実現に向けて積極的な役割を果たすことを求める。
2024年1月12日
核兵器廃絶・核戦争阻止 東京医師・歯科医師・医学者の会
(東京反核医師の会)
代表委員 向山 新、 矢野 正明、 片倉 和彦
【声明】イスラエル、ハマスの即時停戦を求める[PDF:83.6KB]
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