2/1(土)第37回総会・記念講演を開催しました(※記念講演の動画あり)

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公開日 2025年02月17日

更新日 2025年02月19日

 2025年2月1日、東京反核医師の会は第37回総会・記念講演を開催し、会場11人、Zoom10人が参加しました。


 総会では2024年事業報告および2025年事業計画、2024年決算・2025年予算、2025年役員が提案され、承認されたほか、来賓の村田未知子東友会業務執行理事から挨拶いただきました。村田氏は日本被団協のノーベル平和賞受賞について触れた他、相談員として被爆者や被爆二世の話を聴いた経験を報告し、「被爆者の平均年齢は85歳を超え、被爆者が自分の記憶で、あの地獄・人生を伝えられるのはあと僅か。医師として彼らの体験・生涯を記録し、残してもらい、広島・長崎の被爆者が人類最後の核戦争の被害者になるように力を貸してほしい」と訴えました。


 総会後、北海道パレスチナ医療奉仕団団長の猫塚義夫氏から「パレスチナ、ガザ・西岸の現状と私たちに提起されていること」という題で記念講演をいただきました。 同奉仕団は長年にわたりパレスチナで医療・子ども支援活動を続けていて、2024年11月~12月にも現地に赴き活動しています。
 猫塚氏は、ハマスの司令所があるという疑惑により破壊されたシーファ病院や、同病院で整形外科部長を務めていたブルシュ医師への拷問・殺害などの直接的な暴力だけでなく、生活環境やインフラ、教育施設などを破壊することによる社会・公共秩序の崩壊、飢餓や病気の蔓延など、間接的な暴力が続いていると指摘しました。イスラエルによる完全封鎖は17年目を迎え、「天井のない監獄」と言われていましたが、現在では「絶滅収容所」の様相を呈しているとのことです。
 ハマス(イスラム抵抗運動)とアメリカが後ろ盾となっている軍事大国イスラエルとの非対称性、今日のイスラエル国内の政治状況、アメリカのトランプ大統領の再選が与える影響等についても解説し、「私達は、人間の命と尊厳を守るというスローガンのもと支援活動を行っている。パレスチナやガザの問題について、生活の1%でも自分事として関わりを持ってもらえることを心から願っている」と訴えました。
 その後、猫塚医師と参加者との活発な質疑応答が行われました。

 

 記念講演の録画を以下、公開いたします。ぜひご覧ください。

※パレスチナ現地の状況を伝える講演趣旨のため、スライドの一部に凄惨な画像(死傷者、崩壊した建物等)が含まれています。